2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

数にまつわるお茶の話 「六」

「釜の六音」 釜の湯の煮え音を形容したものです。 魚目(ぎょもく) 『茶経』に「其の沸くこと魚目の如し、微かに声あり、一沸となす」とある。 蚯音(きゅうおん) ミミズ(蚯)が這うような音!でしょうか? 岸波(がんぱ) 岸に波が打ち寄せるような音かし…

「鈍翁茶会」参加の記 ― 濃茶席

今年のお濃茶の席主は、臨済宗相国寺派管長 有馬頼底老師 お濃茶の呈茶席に入りますと、すでに相国寺の若いお坊様が説明されていました。 床には 「柳に五位鷺図」近衛家伝来 花入 籠 奴形 一席30名ですので一碗を3名で頂き、10碗の素晴らしいお茶碗が…

数にまつわるお茶の話 「五」

「五節句(ごせっく)」 人日(じんじつ) 正月7日。陰陽道で人を一年で最初に占う日。 七草の節句。 上巳(じょうし) 3月3日。月の最初の巳の日の意味。 桃の節句。雛の節句。 端午(たんご) 5月5日。「端」は初「午」は五の意味。月の最初の午の日…

「鈍翁茶会」参加の記 ― 益田鈍翁について

ここで「鈍翁茶会」の鈍翁についてお話いたします。 (なかなかお茶会にたどり着けない・・・) 益田鈍翁(ますだどんのう)1847~1938 佐渡奉行所役人の孝義の長男として佐渡相川に生まれる。名は孝。 三井物産の社長となり三井財閥を大成し明治・…

「鈍翁茶会」参加の記 ― 序章 2

山寺と川をはさんで反対側の丘陵に「芭蕉記念館」はあります。 毎週土・日に山形市内各茶道の流派が持ち回りで市民呈茶を行っています。 ちょうど25日は裏千家の担当。 男性のお点前でした。 「新潟の青年部です」と申し上げるとご亭主が 「あら、それはご…

数にまつわるお茶の話 「四」

「四滴(してき)」 今日はオーソドックスに茶道具のお話です。 「四つ茶器」ともいいます。 弦付(つるつき)・手瓶(てがめ)・油滴(ゆてき)・水滴(すいてき) の四種類を総合しての名称で、個々に使用します。 陶磁器で薄茶器または替茶器(かえちゃき…

フジイバラ

わたしのばらの写真がパソコンに取り込めないので、 今日の朝日新聞「花おりおり」の記事をメモしておこう。。。 一口に野バラと言っても、実態はさまざま。 分類上、日本で10種類を数える。 本種は富士山周辺に多く、関東から紀伊半島、四国の一部にも分…

「鈍翁茶会」参加の記―序章 1

6月25・26日と山形に行ってまいりました。 これは、とき青年部の茶会委員会行事として計画されたものです。 前々から行ってみたい!と思っていた山形市東原町にある 清風荘・宝紅庵で行われる「鈍翁茶会」に参加できるということで 楽しみにしておりま…

数にまつわるお茶の話 「三」

「三夕の歌(さんせきのうた)」 見渡せば 花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋(とまや)の 秋の夕暮 定家 さびしさに その色としもなかりけり 槇(まき)立つ山の 秋の夕暮 寂連 心なき 身にも哀れは知られけり 鴫(シギ)立つ沢の 秋の夕暮 西行 「秋の夕暮」…

数にまつわるお茶の話 「二」

「二流」 これは「あの人の芸は二流よ」というような「一流」に対する「二流」 ではありません。 「上流(かみりゅう)」 京都上京にある三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)の茶道のこと。 「下流(しもりゅう)」 京都下京にある藪内家(やぶのうちけ…

「千利休 ―その生涯と芸術的業績―」

桑田忠親著(中公新書610)中央公論社 1981.4刊 千利休について書かれた本はたくさんありますが、 この本は利休の書簡研究の第一人者、桑田先生が書かれたものです。 ですから一番、利休の本質に迫っているのではないでしょうか。 利休の偉大さは、…

数にまつわるお茶の話 「一」

きょうから「数にまつわるお茶の話」と題しまして、 「一」から「十二」までの数にちなんだお話をいたします。 「一期一会」 やはり「一」で始まる言葉といえば「一期一会」ですよね。 一生のうちに、その人と会えるのは一度限りであること。 茶道では、客と…

今 やってみたいこと Best 3

☆一つ目 篠笛 吹奏楽ではフルートを吹いていました。フルートでも同じでは、 と思われるでしょうが、やはり「和の心」はあのやわらかい音色! ☆二つ目 フラメンコ これは中学生のころからの憧れ。 お茶のお友達でも何人か習っていらっしゃるのですよ。 情熱…

織部の里

岐阜県土岐市にある美濃陶磁歴史館から300mほど北に 「織部の里」があります。国指定史跡「元屋敷窯」を整備した公園です。 東第1号窯(大窯) 全長不明。幅4m。16世紀後半にこの窯が最初に築かれます。 天目茶碗・灰釉皿・碗類・すり鉢などが生産…

ばらを見に行くはずが・・・

所用で豊橋に出かけていました。 東海環状自動車道は開通したばかりで、きれいでいかにも高速道路!という感じでした。 まわりの景色も素晴らしく、平日のせいか車もあまり走っていないので このまま異次元空間に行ってしまうのでは!と錯覚してしまうほどで…

「和 敬 清 寂」

前回まで一字ずつの意味についてお話しいたしました。 「わけいせいじゃく」という一つの熟語ではないようです。 鵬雲斎大宗匠が書かれた 淡交ムック『茶の心』に極めて明快に説明されているので 締めくくりとして引用させていただきます。 和敬清寂とは 四…

とき青年部茶会に向かって!(1)

8月27日(土)午後3時から新潟市白山公園内燕喜館において 「とき青年部茶会」を行うことになりました。 青年部茶会を行うまでの悪戦苦闘!の様子をお伝えいたします。 去る6月12日に行った卒業茶会のあと、 とき青年部茶会についての臨時の委員長会…

あら~ ショック!!!

1年目の春は咲かせない方が良い、とお聞きしていたのですが どんな花か、ひとつだけ咲かせてみましょう、と残しておいたル・アイマント。 ムシ君が食べたのかな? とても綺麗な色なのに・・・ ショック!!!

茶花を覚えるポイント

6月5日に行われた茶花観察会の資料に載っていました。 1.名前を聞いただけではダメ! 自分で図鑑で調べる。繰り返し勉強する。 2.全部覚えるのは無理 一つでも気に入った花を調べて覚える。 3.園芸店の花の名前は間違えていることもある。 やはり自…

茶花

茶花は季節をあらわしまた、亭主のこころを客に語りかけるもの。 花は野にあるように 自然の摂理、千古不易の天地自然に人生を学び 日により季とともに新たなこころで花に接し、 あるがままの姿を重んじる。 日本の花の文化は仏前に花をささげることから始ま…

「茶道と恋歌ー恋の掛物をかけるとき」

7月23日(土)午後2時より京都市下京区四条室町鶏鉾町にある 池坊短期大学第1会議室において行われる 「茶の湯文化学会 近畿例会」の講演の題目です。 講師は京都大学人文科学研究所教授 岩井茂樹氏。 以前、茶会の趣向で「恋歌をかけたらどうかしら」…

学校評議員

昨晩、子供たちが通っていた小学校の教頭先生から電話がかかってきた。 今年で6年目になる「学校評議員」の依頼である。 年に3回、各学期ごとに行われる会議に出席するだけなので、おうけした。 学校評議員とは、学校週5日制に伴い広く地域から意見を聞く…

「和敬清寂」の「寂」

わたしの座右の書 講談社『日本語大辞典』によりますと 音読み ジャク・セキ 訓読み さび・寂しい(さびしい)・寂れる(さびれる) ①さびしい。しずか。 ②仏教で、涅槃の境地。僧の死。 ③さび。閑雅なさま。 ④さびれる。ふるくなる。おとろえる。 普通に考…

わぁー、ゴージャス!ブルー リバー Part 2

日に日に変化していくばらをみているだけで、 ワクワクします。 はなびらが開くにつれて、ゴージャスになってきました! ひとつだけ切ってちょっとステキなガラスのお酒のビン!に活けておいたら まったく違うばらみたいになりました。

朱鷺

6月12日に行った卒業茶会のお濃茶のお菓子「朱鷺」 美豆伎庵製です。 これは5月13・14日に佐渡で行われた第37回裏千家淡交会北陸信越地区大会 のお茶席で使われたお菓子です。とき青年部の茶会ということで、またお願い致しました。 佐渡へは冷凍…

卒業茶会

昨日6月12日に新潟県新潟市山田にある雪梁舎美術館内の 茶室「自在庵」において昨年50歳を迎えられ、青年部をご卒業された 先輩たちを送る「卒業茶会」を役員一同で行いました。 このお茶室を利用するのは初めてですが、大変使い勝手がよく気に入りまし…

茶入荘・茶碗荘・茶杓荘・茶筅荘の「荘」はなぜ「かざり」と読むか?

昨日のお稽古は茶入荘と茶杓荘でした。今まで気にしていなかったのですが ふと考えました。 なぜ、「かざり」と読むのかしら。 複数の辞典で調べても「かざり」「かざる」とは書いてありません。 しかし裏千家の教本には「茶入を荘ります」とか書いてある! …

卒業論文

母校から着払いで大きな封筒が届きました。 開けてみると、夫とわたしの懐かしい卒業論文が! 学生時代、考古学を専攻していました。 考古学専攻創設55周年をむかえ、今まで保管していた卒論が 収まりきれなくなり、希望者に返却することになったのです。 …

明日は越後丘陵公園にバラを見に行こう!

新潟県長岡市宮本東片町の国営越後丘陵公園のバラ園では この土・日に開花のピークを迎えます。 約340種、1800本のバラがあざやかな彩りを見せ、甘い香りを漂わせています。 今年は11月にご結婚される天皇家の長女紀宮様にちなんだ「プリンセス・サ…

「和敬清寂」の「清」

これはよく「静」と間違えられます。 以前、ある機関誌に原稿を頼まれ「和敬清寂」について書いたことがあります。 「清」の字がみな「静」になっていました。 「違っているので訂正してください。」と申しましたら 「いえ、これでいいんです。」だって??…