数にまつわるお茶の話

数にまつわるお茶の話 12

利休好十二器 大棗・中棗・小棗・一服入棗・尻張棗・茶桶・大雪吹・雪吹・面中次・白粉解・薬器・頭切 玄々斎十二本入茶杓 裏千家第11代玄々斎作の茶杓で、各櫂先の裏面に銘が墨書されています。 若菜・雲雀・桜狩・短夜・早苗・夏神楽・願糸・駒迎・立田…

数にまつわるお茶の話 11

十一種名香 志野流の十種名香に一種を加えたもの。 法隆寺・東大寺・逍遥・三芳野・紅塵・古木・中川・法華経・花橘・八橋・園城寺 の十一種の沈香※。 沈香(じんこう) 薫香の一種。アジアの熱帯地方に産する沈香(ジンチョウゲ科の常緑喬木)から採った天…

数にまつわるお茶の話 「十」

千 家 十 職 やはり十といえば「千家十職」ですよね。 茶道具の作家で、特に千家(表千家・裏千家・武者小路千家)の 家元好みや創意工夫を取り入れた茶道具を調整する職方の家系をいいます。 特に十職と決められたのは明治中期ごろからです。 塗師 中村宗哲…

数にまつわるお茶の話 「九」

茶の九難 陸羽が『茶経』のなかで説いた、茶を作って飲むまでの難しい点が九つあります。 1.茶の作り方 2.茶の良否の見分け方 3.茶器としてよい物を得ること 4.茶を煎る火加減 5.名水を得ること 6・茶のあぶり加減 7.粉末にして保存すること 8…

数にまつわるお茶の話 「八」

八月になりました。 結婚する前は旧姓に「夏」がついていた為か、夏大好き!人間だったのに 今では「冬」が好きになってしまいました。 「八寸」 懐石用具の一種。 山海川里の珍味をごく少量盛り、主客献酒のときの取肴とする器。 八寸角のヘギ盆で赤杉の木…

数にまつわるお茶の話 「七」

「遠州七窯(えんしゅうなながま)」 ☆小堀遠州(こぼりえんしゅう)1579~1647 作事奉行として、伏見城・駿府城・内裏・二条城・大坂城 江戸城西之丸・桂離宮などの造営を主管する。 古田織部に茶の湯を習い、織部のあとを継いで、将軍家の茶道師範…

数にまつわるお茶の話 「六」

「釜の六音」 釜の湯の煮え音を形容したものです。 魚目(ぎょもく) 『茶経』に「其の沸くこと魚目の如し、微かに声あり、一沸となす」とある。 蚯音(きゅうおん) ミミズ(蚯)が這うような音!でしょうか? 岸波(がんぱ) 岸に波が打ち寄せるような音かし…

数にまつわるお茶の話 「五」

「五節句(ごせっく)」 人日(じんじつ) 正月7日。陰陽道で人を一年で最初に占う日。 七草の節句。 上巳(じょうし) 3月3日。月の最初の巳の日の意味。 桃の節句。雛の節句。 端午(たんご) 5月5日。「端」は初「午」は五の意味。月の最初の午の日…

数にまつわるお茶の話 「四」

「四滴(してき)」 今日はオーソドックスに茶道具のお話です。 「四つ茶器」ともいいます。 弦付(つるつき)・手瓶(てがめ)・油滴(ゆてき)・水滴(すいてき) の四種類を総合しての名称で、個々に使用します。 陶磁器で薄茶器または替茶器(かえちゃき…

数にまつわるお茶の話 「三」

「三夕の歌(さんせきのうた)」 見渡せば 花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋(とまや)の 秋の夕暮 定家 さびしさに その色としもなかりけり 槇(まき)立つ山の 秋の夕暮 寂連 心なき 身にも哀れは知られけり 鴫(シギ)立つ沢の 秋の夕暮 西行 「秋の夕暮」…

数にまつわるお茶の話 「二」

「二流」 これは「あの人の芸は二流よ」というような「一流」に対する「二流」 ではありません。 「上流(かみりゅう)」 京都上京にある三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)の茶道のこと。 「下流(しもりゅう)」 京都下京にある藪内家(やぶのうちけ…

数にまつわるお茶の話 「一」

きょうから「数にまつわるお茶の話」と題しまして、 「一」から「十二」までの数にちなんだお話をいたします。 「一期一会」 やはり「一」で始まる言葉といえば「一期一会」ですよね。 一生のうちに、その人と会えるのは一度限りであること。 茶道では、客と…