陰陽五行の部屋 ― 伝統文化と陰陽五行 2

華 1

華道は空間や木・草・花・水・石・砂・金属などを使って
春夏秋冬の大自然を表現します。
花の形態から立花(りっか)・生花(しょうか)・投入(なげいれ)・盛花(もりばな)・自由花
などに分けられます。

初期の立花は天地自然の和合の姿、宇宙そのものを表し、
神仏への供花(くげ/献花)としての性格を強く残しています。
そのため一枝一葉に祈りを込めて立てられました。



江戸時代初期に池坊専好
須弥山(しゅみせん)の山岳信仰や山水美の理想化などの思想を背景に
求道の祈りを込めた七つの役枝(やくえだ/主な枝)の配置を考え
立花構成の基本を確立しました。

花瓶(かへい)は万物が発生する根源の大地とも大海とも見られ
花瓶の左右に付いた耳飾りは月日の象徴として陰陽を表し、阿吽の姿をとるとされます。
光線が入る方向によって向かって右が陰、左が陽となる場所には
本勝手(ほんがって)の立花が置かれ、その場合の花態は
向かって右が陽、左が陰となります。
花態の上が陽、下が陰、前が陽で後ろが陰です。
花瓶口から右へ旋回して出る形を陰、左へ旋回しているものを陽と呼びます。
大型の花材は陽で、小型は陰。偶数の花材は陰で、奇数は陽。
陰数を嫌うことから陽数(奇数)の花材を使って立てる習いになっています。


独身のころ茶道と池坊を習っていましたが(先生が両方教えていらっしゃったので)、
当時この訳のわからない「陰・陽」がいやで、結婚してからは茶道だけ習っています。
でもこうやって調べてみると なかなかおもしろいなぁ と思うようになりました。