「り」・・・利休堂(りきゅうどう)

利休堂(りきゅうどう)

三千家表千家裏千家武者小路千家)には千家の祖である利休像を祀る利休堂(祖堂)があります。
裏千家の4代仙叟宗室が元禄3年(1690)利休百年忌に際し利休堂を建立し、仏師隠達作の像を祀ったのが最初です。
それは三畳中板の座敷に上段の板間を設けて正面円窓の奥を利休像の安置場所としました。
天明大火後は仮堂(現在の奥待合)が建てられましたが、11代玄々斎のとき旧規に忠実に再興されました。
点前床の向うには蛤棚が吊られています。

表千家では利休百五十年忌をつとめた7代如心斎が利休堂を造立しました。
それは茅葺の簡素な草堂で、仏師隠慶作の像が祀られていました。
天明大火後は8代啐啄斎により寛政2年(1790)に再興されたらしいです。
それは四畳半道安囲の座敷の板床の隣に利休像の安置所を設けていました。
啐啄斎はこの祖堂の西に一畳台目向板入り反古張の茶室を設けました。
天保10年(1839)利休二百五十年忌に10代吸江斎は前の祖堂と一畳台目向板の反古張の席を一棟にまとめました。
これが現在ある表千家の利休堂で、茅葺屋根の妻に「点雪堂」の額が掲げられています。

武者小路千家ではいつ利休堂の建設が行われたか明らかではありませんが、現在のものは8代一指斎によって建てられました。
四畳半で一隅に斜めの踏込床を設け床柱の右に円窓をあけ内に利休の画像が祀られています。

『原色茶道大辞典』淡交社刊 より


婦人画報』9月号に
家元からのミッション・インポッシブル
檀ふみ茶の湯とはなんぞや?」
として女優の檀ふみさんが今日庵に入門された時の様子が載っています。
111ページにびっくりしたことに「利休御祖堂」の写真がありました!!!