宗恵の『一日一禅』 196
可儔明弁(かちゅうみょうべん)という偉いお坊様に、ある僧が
「師の禅の特徴といえば何になるでしょうか?」と聞きました。
「雲は青天に在り、水は瓶にあり。」と明弁は答えました。
この句はこのお話から作られたようです。
何の不思議もない日常の光景を例にあげて答えることにより
真理はいつも手に届くところにあるのだよ、と教えているのですね。
『一日一禅』を続けていて思うのですが
『禅』とは難しい書物を読んだり、苦しい修行をすることだけでなく
ごく当たり前の身の回りに起こる事から、大切なものを見つけ
そこから自分なりに考え、様々な教えを受けることが、重要なのかなぁ
と思うようになりました。