宗恵の『一日一禅」』 152
中国宋代の禅の書『碧眼録』第35則の「文殊前三々」という有名な
公案(悟りの手がかりとして参禅者に与える課題)の本則後半にこの語があります。
無著禅師が文殊菩薩に聞きました。
「こちらの地方では仏法はどのように保たれていますか」 文殊は答えました。 「凡と聖とが同居して、龍も蛇も雑居している」 「どれだけの出家修行者がいるのですか」 「前三々後三々だ」
ここで文殊が言った「前三々後三々」は無数を表しています。
種々雑多な者の集まりではあるけれども、文殊の前では皆一人残らず修行者だ
ということだそうです。
少しでも禅に興味を持ったならば、皆修行者になれる?
今流行の言葉を使うならば「プチ修行者」!
な~んて言ったら叱られるかな…。