宗恵の『一日一禅』 58

花見半開(はなははんかいをみる)


中国明代の末期に儒教・仏教・道教を学んだ洪自誠(こうじせい)が

自らの体験をもとに様々な人生哲理を記した『菜根譚(さいこんたん)』で

世俗を離れて閑居する楽しみを論じています。その中の一節に

「花は半開を看、酒は微酔を飲む。此の中、大いに佳趣有り。」

花は五分咲き、酒はほろ酔い加減を楽しむのがよい。この中に素晴らしい趣があるではないか。

ということが、書かれています。

常に満ち足りることを求めるところに欲が起こり、苦悩が生まれることを悟ったからこそ

発せられる言葉、だそうです。

ばらも開き始めが美しいです…。