栴檀の木から放たれる芳香が風邪に乗って当たり一面に漂い
まわりのあらゆるものを優しく包み、移り香を残していく様子を表しています。
修行も師匠から発せられる「芳香」を嗅ぎ分けて、常にそれに接するようにしていれば
自然に「薫陶」されて自分自身もその香りに染まることができるわけです。
「薫陶」って素敵な言葉ですね。
その香りを嗅ぎ分ける力を身につけることもまた大切ですが…。
それが「求心(ぐしん)」というそうです。
ここでいう「
栴檀」は「
栴檀は双葉より芳し」のいわゆる白檀のことで
日本でいうセンダンとは全く別種だそうです。
香りを呼び起こす禅語って、普通の禅語より心がすーっとなる気がします。