利休道歌 62

炉のうちは炭斗瓢柄の火箸 陶器香合ねり香としれ

お茶をなさっている方なら、今更って思うでしょう。

利休以前から、炭斗(すみとり/炭手前のとき炭や火箸をなどを入れて持ち出す器)として

用いられていた瓢(ふくべ)は干瓢にする瓢ですが

これを毎年口切(くちきり/11月初め頃、茶壷の封を切ること)のときに新しく切り

炉の期間中炭斗として用い、毎年新しくとりかえました。

最近は、内側を黒漆で塗っていつまでも使いますが…。

火箸は桑の柄のついたもの。

火箸は元来全部金(かね)であるべきですが、

炉中で使用すると熱いので柄をつけたそうです。

香合は陶磁器のものを、香は練香(香木を粉末にして、蜂蜜や梅肉で練ったもの)を用います。