田宮家の茶室

わたしが住んでいる新発田市は江戸時代溝口家10万石の城下町。初代は秀吉によって加賀・大聖寺から移されて以来、徳川幕府に仕えてきた。
4代藩主・重雄(しげかつ)は石洲流怡渓派(いけいは)の祖・怡渓宗悦(大徳寺第254世住持、江戸東海寺高源院開山)に茶の湯を学び「殿様宗匠」の基を築いた。
藩には「茶道職」が置かれ、代々茶道職についていたのが田宮家である。数年前に亡くなったお父さまは「朝日歌壇」の常連投稿者であった。

今から20年くらい前、お茶のお稽古仲間のある社長夫人から
「田宮さんが財産を整理するので、古くからある茶室も売りに出すんだけど、宗恵さん買わない?」
とお話があった。
その時は茶室なんてとんでもない、買えるわけがない、と思い即お断りした。
今思うと・・・惜しい気が・・・少しする・・・。
が、土地もないし第一先立つものもないしね・・・。
今はどこかの地に移築されているのかな。それとも・・・。


その時に「田宮家文書」とでも呼ぶべき茶の湯に関する膨大な資料が、新発田の図書館に寄贈された・・・と聞いたので知り合いの司書の方にお聞きしたら・・・どこにあるかわからない・・・そうだ。実見してみたいものである。
いつか世に紹介したいと思ってはいる。やりたいことがいっぱいあって困っちゃうなぁ・・・。