宗恵の『一日一禅』 128

癡人猶汲(戸+斗)夜塘水(ちじんはなおやとうのみずをくむ)


これは昨日の「三級浪高うして魚龍と化す」の対句です。

「くむ」という字は本当は「戸」の中に「斗」が入るのですが、変換できません…。

魚はすでに三段の滝を昇って龍になっているのに

まだ池に魚が残っていると思い込んで、夜になると水を汲み出して

魚を捕まえようとしている愚か者いる、という意味です。

よく考えれば、今何を為すべきかがわかるはずなのに

目の前にあることにしか気づかない愚かさ、をあらわしているのでしょうか。

一生懸命にやっているのに報われない、ということがありますが

夜塘の水を汲んでいるのかもしれません。

一歩下がったところで自分を見つめなおす、ということも必要ですね。