宗恵の『一日一禅』 13
松竹梅の「竹」です。
竹は雪の重さをはね返して、まっすぐにのびます。
「松に古今の色無く 竹に上下の節有り」という対句です。
上の句・下の句ともに良く見かける禅語ですね。
松は常緑樹ですから、日照りの下でも雪の中でも常に青々としているので
「松に古今の色無し」は「平等相」を述べているそうです。
それに対して、竹は同じように青さを保っているものの
上下の節という「差別相」を持っているのだそうです。
「平等相」に裏付けられた「差別相」、「差別相」に裏付けられた「平等相」によって
世界は形作られている、と解説書に載っているのですが…。
最近の風潮で「ひとりひとりの個性の尊重」とよく言います。
そこから飛躍して「だから何をやってもいい」と勘違いしている人がいます。
そうではなくて、個人を大切にしつつまわりと協調しながら暮らしやすい環境を作っていく
当たり前のことなんですが、なかなか難しいですね…。
なんだか見当はずれなことを書いてしまいました~。