利休道歌 95
水と湯と茶巾茶筅に箸楊枝 柄杓と心あたらしきよし
人をお招きし茶会を催す時、
水指の水・釜の湯・茶巾・茶筅・懐石の箸・菜箸・塵穴の箸・黒文字・点前柄杓・つくばいの柄杓など
新しいものを使います。
これがお客さまに対するご馳走になるわけです。
利休さんがある茶人から「茶事に用いる道具を求めて欲しい」と依頼された時
新しい茶巾を買って送り「これさえあれば茶事はできる」と教えたそうです。
「心あたらしき」とは、いつも初対面のような慇懃さが必要、ということでしょう。
昨日あった人でも、今日初めて会った人のような気持ちでもてなす…。
これも「一期一会」ですね。
立派なお道具がなくても、この歌の気持ちでお客さまをお招きすることなら
わたしでもできるかな。