『東京タワー』

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』
              リリー・フランキー 著  2005年6月30日刊  扶桑社

正直に言うと、これを読むまでリリー・フランキーさんを存知あげませんでした。

本屋で『東京タワー』を見た時、思わず手に取りました。それは何故か…。

わたしは京都生まれで実家も京都ですが、育ったのは東京です。

小学校・中学校と東京タワーを見ながら学校へ通っていました。

ですから東京タワーには非常に愛着があります。それで書名に反応したわけです。

パラパラと見て別にいいか…、とその時は思ったのですが、あるブログで取り上げられていて

「あっ、さっき手に取った本」と妙に因縁?を感じ、また買いに行きました。

年代もわたしと同じ、オカンもわたしの母と一つ違い。

その頃の状況が目に見えるようでした。

わたしは大学3年生の時、遺跡の調査の関係で通算すると半年、九州のある都市にいました。

その時にお世話になった先輩方は、多かれ少なかれリリーさんのような青春時代を送られていました。

世間知らずのわたしは先輩たちの話を聞きながら、目がハートマークになっていたかも。

結婚するなら九州の人!なんて思っていました。

それが気候・風土・気性の全く違う人と結婚したのですから、人生なんて不思議なものですね。

話を元に戻します。

この本を読んで、リリーさんの文章力に脱帽です。

わたしも子供達に「死んだら開けてね」という缶を作っておこう・・・。