一点前点るうちには善悪と 有無の心のわかちをも知る
なかなか難しい教えです。
ひと点前中、体の構えも、柄杓の構えも、
茶杓、
茶筅・茶入の取り扱いなどすべて
最初に柄杓を蓋置に引いたときから、最後に柄杓を蓋置に引くまで
無我夢中になりなさい、ということでしょう。
自分のお点前の上手・下手、誤りがないか、他人から褒められたい
笑われたくないなどということが、お点前中 頭から去らないのは
有心すなわち妄心なのだそうです。
ただ一心に、お客さまにおいしいお茶を点ててさし上げることだけを考えて
お点前すれば少しは近づけるかしら…。