利休道歌 51

湯を汲むは柄杓に心月の輪の そこねぬやうに覚悟してくむ

柄杓の合(お湯の入る部分)と柄とがつなぎあわさったところを

「月の輪」または「月形(つきがた)」といいます。

合の月形になっているところに、月形に削った柄の先端を差し込んだだけで

接着剤などは使われていません。

ですから、お湯を汲んだり、水を汲んだりするときは注意しないと

その合わせ目がゆるんで、漏れることがあります。

また炉のお点前で、柄杓をひく時力が入りすぎると、柄杓の合で釜の口を押すようになり

月の輪がゆるむ原因になります。

建水に柄杓をのせて運び出す時、すべって柄杓を落とすこがあります。

これも月の輪がゆるむ原因になりますね。

わたしは、やっと落とさなくなりましたが…。