茶入又茶筅のかねをもよく知れ あとに残せる道具目当てに
茶入を置く位置は、茶を茶碗に入れるときに持ち上げ、また元の位置に戻します。
茶筅の位置は、
茶筅通しや茶を点てたあと、また元に戻します。
この時、ちゃんと元にあった位置におくことが肝心です。
茶筅を持てば、茶入を目当てに置き合わせる、ということです。
持つたびに位置がずれてくるのは、見よいものではありませんね。
「かね」というのは置く位置のことです。「
曲尺割」(かねわり)といいます。
利休の見聞や心得をまとめた『南方録』によくこの言葉がでてきます。
それだけ利休さんは「置く位置」にこだわったのでしょう。