利休道歌 37

床にまた和歌の類をば掛るなら 外に歌書をば荘らぬと知れ

広間の茶室ですと、床のほかに書院や脇床がついている場合があります。

その書院に何も飾らないと寂しいので『古今集』のような和歌の本や巻物を置くことがあります。

床に歌切や懐紙などの掛物をかける場合、和歌が重複するので置かないほうがよい、ということです。

茶道ではお道具の取り合わせで、重複を避けるようにします。

だからといって、書院に何も飾ってはいけない、というのではありません。

和歌の本や巻物のかわりに、料紙や硯箱を飾ってもいいし

掛物が歌切や懐紙の時は『徒然草』や『源氏物語絵巻』のような

床の掛物と重複しないものなら飾っても良いそうです。

どちらにしろ、飾るような 硯箱 持っていません…。