利休道歌 36

掛物の釘打つならば大輪より 九分下げて打て釘も九分なり

大輪(おおわ)というのは、数奇屋建築の用語で、天井の回り縁のことです。

掛物を掛けるために、床の壁に打つ釘を「掛物釘」といいますが

その釘は金属製ではなく、竹を削って作ります。

白竹の一面だけ皮を残し、釘のように削ってあります。

その竹釘を打つ場所は、床天井の回り縁から約27ミリ(九分)下の壁に打ちます。

普通の建築では、回り縁に直接釘を打ったり、回り縁の下に板を張ってそこへ打ったりしますが

茶室の場合は壁に打ちます。そのため、前もってその部分に下地を入れておきます。

竹釘の皮の面を上にして、ややななめ上向きに打ちます。

壁から外に出る釘の長さも約27ミリ(九分)です。

利休道歌の中には、茶室をつくる際に必要な条件もいくつか詠まれています。

数奇屋建築にも興味あります。

次から次へと勉強することが多く時間がいくらあっても足りませんね!