利休道歌 35

絵掛けものひだり右向きむかふむき 使ふ床の勝手にぞよる

この「絵掛けもの」とは人物画のことと思われます。

茶室の床に掛ける人物画といえば、高僧や茶人、仙人などでしょう。

高僧の人物画は「頂相(ちんそう)」といいますが

たいてい正面を向いているので問題はありません。

この歌の解釈は、左を向いている人物の場合は、背中即ち右に勝手付きがくるように

右を向いている人物の場合は、左に勝手付きがくるように

茶室のつくりと絵の向きを考えなければならない、ということですね。

人物の絵掛けものを購入する場合は、茶室の勝手付きの位置を考えましょう。