墨蹟をかける時にはたくぼくを 末座の方へ大方はひけ
墨蹟とは大燈
国師とか一休禅師などの高僧が、禅語を書いた掛け物のことです。
この歌は墨蹟だけでなく、すべての掛け物にあてはまります。
「たくぼく」とは「啄木」と書き、
石川啄木の「啄木」です。
キツツキの意味ですが、お茶の世界では
掛け軸の釘にかける部分(掛緒)と掛け軸を巻く紐(巻緒)のことを「啄木」といいます。
掛け物を床の間にかける時、その巻緒を末座すなわち下座にずらすということです。
茶席の上座・下座をどのようにして見分けるか?
自分が床の前に座り茶道口が左にある場合、茶道口がある側即ち左が下座になります。