利休道歌 18

肩衝は中次とまた同じこと 底に指をばかけぬとぞ知れ

茶入にはいろいろな形があります。

中国から渡来した唐物茶入には

文琳・茄子・文茄・尻張・丸壺・鶴首・瓢箪などがありますが

一番普遍的な形は肩衝(かたつき)です。

肩衝は同と口との間の肩にあたるところが、

肩を張ったような形になっています。

この茶入を持つときには、中次を持つときと同じように

胴の横から持つようにします。

底に小指をかけて持つ人をお見かけしますが

底には触ってはいけません。

棗の蓋を上からわしづかみに持つと、醜くなるように

しっかり持つつもりなのでしょうが、握りこむように持っては見苦しくなります。

手の甲に丸みをつけるように(桃手といいます)

指先だけに力を入れるように持つと、美しく見えます。

手のきれいな人、指のきれいな人がうらやましいな・・・。