きょうの禅語

行 雲 流 水

こううんりゅうすい

雲や水が何も妨げられることなく気ままにどこへでも流れて行くさまから、
微塵の執着もなく自由自在融通無礙(ゆうずうむげ)に振る舞う禅者の姿を
表現するのにこの語は用いられます。
これを略した「雲水」が禅の修行僧の呼称になっています。

けれども、雲や水のごとく振る舞うというのは決して勝手気ままに行動せよ、
という意味ではありません。
いかなる時にも自らのあり方にこだわることなく、
時には雲のように万物に柔らかい日陰を与え
時には水のように万物に潤いを与えるという姿勢を保ってこそ
真の「行雲流水」と言えるのです。

ね、純一郎さん!

淡交テキスト『茶席の禅語編』より