よした華正工房

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 6日の山中温泉行きは、蒔絵師・ 吉田華正さんの工房にお邪魔するのが目的でした。華正さんのご子息・昭さんは裏千家淡交会石川南支部加賀青年部に所属され、一昨年の裏千家主催「ジュニア指導員養成講座」や「青年部全国大会」でご一緒したのがご縁で、今回の工房訪問が実現しました。
 華正さんの作品にはお茶会で何回もお会いしていますが、ご本人にお目にかかるのは初めてで、緊張いたしました。が、お話好きなきさくな方で、山中塗のこと・茶道のこと・これからの「漆」のことなど、大変熱く語っていただきました。山中塗は幕末に会津塗師山中温泉に湯治にきていた時に戊辰戦争が勃発し、会津に帰れなくなり山中温泉で仕事を始めたのが最初なんだそうです。
 奥さまから「漆茶」を出していただきました。漆の実を炒ったお茶です。大変香ばしく、美味しくいただきました。漢方薬でもあるそうです。お肌に良いとか・・・ふふふ。もちろん、かぶれたりしませんよ。奥さまも蒔絵をなさいますが、今はいろいろな素材に漆を使ったアクセサリーをデザインされています。
 昭さんは大学では応用物理を専攻、某企業に就職されましたが転勤を機にお父さまの跡を継がれました。最先端技術から伝統文化への回帰・・・と言えるのでは・・・。
 昭さんに工房を案内していただきました。工房とご自宅は新築なさったばかりのようで、イメージしていた工房とは違い「明るい作業場」という印象を受けました。そこには「新潟マラソン」と書かれた昭さんの走る勇姿が壁にかかっていました。高校時代は短距離、大学時代は長距離の選手で、独身時代には毎年新潟マラソンに参加されていたそうです。新潟にご縁があるのですね。
 「けんこう椀」をいただきました。早速、これでご飯をいただいています。内側が銀梨地研出蒔絵(ぎんなしじとぎだしまきえ)になっています。軽くてご飯が冷めにくく、抗菌効果もあります。詳しくはHPをご覧になってください。

 焼き物でもそうですが、自分が使うお道具の作家さんを知る、ということはより作品に愛着がわき、作品から伝わるメッセージをお茶会でお客さまにもお知らせしたい♪という気持ちが自然と出てきます。・・・お茶会・・・しなくっちゃ・・・。

 楽しい有意義なひと時をありがとうございました。機会がありましたら「漆茶会」是非やりましょうね♪