利休道歌 53

湯を汲みて茶碗に入るヽ其時の 柄杓のねぢは肱よりぞする

お湯を汲んで茶碗に入れるときに、柄杓を持っている手は、肱(ひじ)から動かします。

こうしますとお湯は自然に茶碗に入ります。

肱を動かさず、手首だけをねじってお湯をいれようとすると

合(柄杓の湯が入る部分)が安定せずに、畳をぬらすことになります。

お湯を汲み、合を茶碗の中心に置き、まず肱をしっかり脇の下につけて

それを徐々に離していきます。

そうすると柄杓の合は自然に傾き、茶碗の外にお湯はこぼれません。

★良い柄杓の見分け方

合の底を水平に置いて、切止めまでの垂直線をハネといいます。

そのハネが風炉の柄杓で7寸(約21cm)

炉で8寸(約24cm)が基準となります。