利休道歌 46
釣瓶こそ手は竪におけ蓋とらば 釜に近づく方と知るべし
釣瓶の水指は、先回の手桶とは違った置き方になり
利休好みの木地の釣瓶は、手を縦にして置きます。
釣瓶や手桶の水指は、炉・風炉とも用いますが
釣瓶はなるべく風炉に用いた方が、道具の取り合わせ上あうのではないでしょうか。
釣瓶の蓋も割蓋になっています。
手を縦にして置きますから、蓋は手を中心に左・右となります。
蓋を取る時は、左 すなわち釜に近い方を取ります。
蓋の向こうに右手をかけて、蓋を少し前にずらし、前に出た端を両手で前に引いて取り
右側の蓋の上に重ね、前の端を少し出しておきます。
蓋裏に花押でもあれば、蓋を裏返して右側の蓋の上に重ねてもよろしいそうです。
釣瓶は「名水点」に使う際、注連縄をします。
「名水点」は夏のイメージですが、本来いつの時季にもできるお点前です。